フランク ミナース

定価: ¥ 540
販売価格: ¥ 540
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発売日: 2005-09
発売元: PHP研究所
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たまには実家に帰って両親に顔を見せてやろうかと思う。しかし、田舎というのは超退屈なのだ。本の2~3冊は持ってかないと間が持たない。今回の帰省では「「うつ」をやめれば、楽になる―やっかいな心の荷物をおろしなさい (PHP文庫)」を旅の友とすることにした。
JR上野駅から宇都宮線に乗る。幸い、上野発の列車なので席は座り放題だ。さっそく「「うつ」をやめれば、楽になる―やっかいな心の荷物をおろしなさい (PHP文庫)」を取り出し、本の中に没入するが、馬鹿な子供が私の周囲で嬌声をあげている。いや、嬌声などという生やさしいものではない。
ここは動物園か?と言いたくなるほどの野放しぶりだ。親が見ていない隙に「「うつ」をやめれば、楽になる―やっかいな心の荷物をおろしなさい (PHP文庫)」の表紙の角で奴らの眉間を思いっきりヒットしてやった。
幸福もうつも「選ぶ」もの
うつとは何か、どのようにして人はうつになるのか、どのようにすればうつを克服できるのかを、心理学や性格分析の専門知識等を用いて、非常に鋭い切り口で説明している。「うつは選んでなるものである」というのが著者の主張である。一見、自ら敢えてうつを選ぶ人なんているわけがないと思う。しかし、本書にあるように人間の性質を細かく分析していくと、この受け入れがたい事実が明らかになる。
うつを経験した者としても、全くその通りだと思える記述が連発する。幼少時代の過ごし方、家族との関係、うつによって得られる不当な報酬、他人に拒否されることへの恐れや怒りとうつの関係など、著者の主張は非常に鋭い。本書を読むと、よく目にする「うつは心の風邪」などという言葉が、いかにも製薬会社が薬を売るために製作した安っぽい標語に見えてくる。
しかし、あまりにも鋭い表現のために、ある程度重いうつの人が読むには抵抗があるように思う。また、訳者がまえがきで断っている通り、著者はキリスト教徒で、宗教的な表現や聖書の引用が多く用いられていて客観性を欠きやや読みにくいところもあった。
「どうやってうつを克服するか」の章は、多くの納得できる内容が紹介されているが、そうすべきだとは思えても実行に移すのが難しそうなものが多かった。裏表紙の出版社による紹介文はあまり適当でないと思う。本書は、うつの人が自分でうつを克服するためというよりも、家族や身近な人がうつを克服する手助けをするための参考にするのに適していると思った。
